はじめに|こんな方におすすめです
- 商品やサービスにもっと魅力を持たせたい
- 自分の“ふつう”に価値があるのか悩んでいる
- 視点のズラしで日常を変えてみたい
そんな方におすすめの一冊が、柿内尚文さんの
**『このオムライスに、付加価値をつけてください』**です。
タイトルに惹かれた方、その直感は間違っていません。
要点①|価値とは「選ばれる理由」である
冒頭に登場するのは、一皿の高級卵料理。
「これ、なんでこんなに高いの?」
→「この味を出すのに、30年かかっています」
たとえ3分で出せる料理でも、価値は“時間の重み”で決まるのです。
つまり、人生も商品も「見えない価値」で選ばれています。
要点②|付加価値は誰でも作れる
本書では、価値を次の3つに分類しています:
- ✅ 既存価値:想定内の価値(おいしい、ごく普通)
- ✅ 付加価値:想定外の喜びや驚き(感動、物語、余韻)
- ✅ 不要価値:あっても嬉しくない要素(例:謎のパセリ)
例えば――
「ただのオムライス」でも、それが**有名選手の“勝負メシ”**だったら?
その瞬間に、値段も印象も跳ね上がるのです。
“意味”や“背景”こそが、選ばれる理由=付加価値になるのです。
要点③|付加価値を生み出す5つの視点
本書から学べる、印象的な「付加価値」のテクニックは以下の5つ。
1. ストーリーを添える
「パナマの農家直伝のジャム」なら、興味は倍増。
2. ネガティブを逆手に取る
「日本で2番目にまずいラーメン」=逆に行ってみたくなる。
3. ひと手間を体験させる
自分でレモンを絞るサワーは、記憶に残る。
4. “誰かの思い出”とつなげる
好きな人の好きな曲は、それだけで価値になる。
5. わかりやすく伝える
「階段1段で0.1kcal消費」→階段が“運動”に見えてくる。
ちょっとした言葉の工夫や演出が、選ばれるきっかけになります。
学べること|価値は「伝わってこそ」価値になる
- 本当に良いものでも、伝えなければ価値はゼロ
- 「ただの水」でも富士山の山頂なら500円
- 「ただのタオル」でも“今治ブランド”がつくと倍になる
これは人間関係にも当てはまります。
“また会いたい”と思われる人には、接し方や言葉選びの中に小さな付加価値があります。
おわりに|あなたの“ちょっと”が世界を変える
高級レストランじゃなくても。
有名なシェフじゃなくても。
私たちにも、日常の中に付加価値をつけることができます。
- 一言メモを添えて渡す
- 思い出を語る
- 視点を少しだけ変えてみる
その「ひと工夫」が、人の心に残る体験になります。
見え方が変われば、人生も変わる。
オムライスが、それを教えてくれました。
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